【レビュー】Xperia XZ premium G8142 〜ディスプレイ編3〜

*ディスプレイの色域を追記しました。
輝度やコントラストはなぜか測定できなかったのでまだです。

やっとXperia XZ premiumの売りの1つであるディスプレイをレビューします。
意外とレビュー記事って写真撮ったりとかで時間かかりますね(´・ω・`)

この機種のディスプレイの特徴は何と言っても”4K“と”HDR“です。
スマートフォンで4K HDRに対応したのは世界初(4KについてはXperia Z5 premiumで一度対応しています。)です。

4KはまだしもHDRについてはまだ知らない人も多いかと思いますので、はじめに簡単に解説します。

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4Kって何?

4Kとは簡単に言うと今主流のフルハイビジョン(FHD=1920×1080)の4倍の解像度(3840×2160)のことです。

つまり、4Kとはフルハイビジョンの4倍細かく映像を表示できるということです。
ちなみに画素数は以下のようになっています。画素数で見ると4倍細かいというのがわかりやすいと思います。

FHD:約207万
4K:約829万
*参考8K:約3300万(ちなみに一応もう製品化されております。)

今の用途だとまだまだ4Kのコンテンツが少ないので、一番恩恵が受けられるのは写真の表示だと思います。(ただ、後述するように動画サイトでちゃんと見ることができるのでご安心ください。)

現在多くのカメラ、スマートフォンではすでに2000万画素以上の機種が主流となっています。
以前ですとその画素数の10分の1しかディスプレイに表示できませんでしたが、今回の4Kであれば5分の1を表示することができます。(8Kだとなんともう2000万画素では足りなくなってしまいます。)

HDRって何?

HDRとはハイダイナミックレンジの略称でことです。
ダイナミックレンジとは「信号の最大値と最小値の比率」等とよく説明されます。
要するに扱える信号の幅です。
そして、今回説明で言うところの信号とは”明るさ”のことなので、ここで言うダイナミックレンジとは”明るさの幅”となります。

つまり、ハイダイナミックレンジとは”明るさの幅が広い(直訳だと高いですが、意味合い的には広い適切です)”ということです。

写真だとすでに広く使用されています。
多くのスマホにもHDRの写真撮影機能は搭載されています。

写真のHDRとはどんなもの?

まず、写真のHDRがどういうものか見てみましょう。
ちなみに写真のHDRを見るために特別なHDR対応のディスプレイは必要ありません。

写真のHDRとは明るさの違う複数枚の写真を撮影してそれらの写真を合成します。
そうすると1回のシャッターでは表現できなかった、目視に近い明るさの写真ができあがります。

つまり、明るい部分が真っ白にならず、暗い部分は真っ黒でない写真です。
言葉で言ってもわかりづらいですね(;´∀`)

これは普通に1回のシャッターで撮影した写真です。

これに加えて明るさを変えて2枚撮影し、それらを合成したHDR写真です。

合成する写真

HDR合成した写真

どうでしょう、先程の写真と比べると明るい部分にもしっかりと色が残っているのではないでしょうか。(すみません、例が悪いのであまり大きく違いはわからないかもしれません。特に暗い部分はあまり違いがわかりませんね(;´∀`))

HDRで検索すると多くの作例が出てくるので気になる方は見てみてください。
特に海外の写真は合成に加えて色も大きくいじっているのできれいな作品が多いですよ。

動画のHDRとはどんなもの?

では本題のXperia XZ premiumに搭載された動画のHDRです。

動画のHDRを簡単に言うとカメラとディスプレイの改良が進み、従来の映像以上のダイナミックレンジが表現できるようになっていました。
しかし、映像規格がブラウン管時代の古いものだったため、映像データもそれに合わせて作成され、従来以上のダイナミックレンジは圧縮され、活用できていませんでした。

そこで新たに映像規格を作り、従来以上の明るさを活用し、広いダイナミックレンジを表現できるようにしたのが動画のHDRです。

つまり、動画のHDRを表示するにはHDRの映像規格に対応している必要があるのです。

以下の記事を参考にこの項目も作成しました。
この説明でわからない場合やもっと詳しく知りたい方はこちらを御覧ください。
大変わかりやすいです。

以下に4K HDRの動画であるAmazon プライムビデオのグランド・ツアー(Xperia XZ premiumだと4K HDR再生可能)を表示させたときの写真を載せておきます。

撮影の仕方が下手なので伝わりにくいかもしれませんが、ハイライトにしっかりと色がのっており、コントラストも高く感じながらもシャドウにもディテールが残っています。
要はしっかり色が出ていてきれいに見えます。

下の方で従来のスマホとの比較写真も載せています。
従来のスマホとの比較(xiaomi mi5)

基本性能

基本性能に関しては以下の条件を適用しています。
*視野角以外はX-rite i1Display Proの調子が悪くて測定できていません。測定できたら更新します。

  • 「色域とコントラスト」は「プロフェッショナルモード(sRGB相当)」を使用
  • 「X-Reality for mobile(高画質処理)」適用
  • 色域、輝度、コントラストの測定は「X-rite i1Display Pro」を使用

視野角

縦方向

横方向

正面

写真だと反射があり少し白っぽくなっていますが、かなり広いです。
反射があり見づらくなることはありますが、真横から見ても画質の低下は殆ど見られません。
Z3の時は真横から見ると結構画質が白っぽくなっていたのでかなり変わったのですね。

色域

sRGBカバー率:98.4%

sRGBの色域をかなり正確に表示ができています。
グリーンとレッドは本当に多少オーバーしており、ブルーが少し狭いようですね。

特段原色が派手に出ないと気に食わないという人以外はプロフェッショナルモード(sRGB相当)の設定でイイと思います。

輝度

コントラスト

総合評価

4K HDR画質

Amazonプライムビデオのグランド・ツアーを再生して従来のスマホと比較してみたいと思います。
再生時の条件は基本性能の条件と同様です。

ちなみに本機種はAmazonプライムビデオとdTV、ひかりTV(多分Netflixも)で4K HDR動画が見れるので、購入予定の方はいずれかに加入したほうがさらに楽しめると思います。

私はAmazonプライムビデオをおすすめします。
⇒他にも音楽や写真無制限のクラウドストレージ、即日配達等のサービスもついてくるので。

Amazonプライムビデオ
dTV

今回の記事でもAmazonプライムビデオの4K HDR動画を使用しています。

*2017/08/05追記
NetflixもHDRに対応したみたいです。

従来のスマホとの比較(xiaomi mi5)

Xperia XZ premiumは最高輝度、xiaomi mi5はXZ premiumに合わせた輝度(80%程度)としております。
また、xiaomi mi5の方は4K HDRのデータが再生できない(Amazonプライムビデオに表示されない)ため、通常画質のを再生しているため、多少画質が低下しております。

上がXperia XZ premium
下がxiaomi mi5

まず土の色が全く違いますね。

XZ premiumはしっかりと土の色が出ているのとコントラストが高いです。

右側の照明の部分を見てみると、しっかりと照明部分と空の部分が認識できますね。
mi5の方は白飛びしてしまい、照明の光のエッジがよく見えません。

土埃のところが白飛びせずしっかり車を写せています。

服に光が当たっているところの色がちゃんと出ています。

色の表現がぜんぜん違うんですよね。
もちろんハイライトにも色が残っているとかあるのですが。

パット見で違いがあることがわかります。
写真だと実物よりも数段見え方が劣りますが、それでも違いがよくわかります。

ハイライトにもしっかり色が残っており、コントラスト高く見え、全体的にメリハリの有る表示となっています。

そして、色が綺麗!
X-Reality for mobileが効いてるからかと思い、切ってみたのですがあまり変わらない(それはそれでどうなんだろう(;´∀`))ので、かなりディスプレイ自体の画質が上がっています。

現時点で他にもAmazonプライムビデオにはいくつか4K HDR対応動画が出ておりますし、日本で本機種が発売されれば更に動画が提供されると思われます。

その他

実際は4Kよりも少し解像度が低い

以下の記事に気になることが書かれていました。

実際にディスプレイをマクロレンズや顕微鏡で撮影して拡大表示すると、横方向は完全な3840ピクセルだが、縦方向は2160ピクセルの3分の2となる約1440ピクセルを規則的にずらして配置する「サブピクセルレンダリング」によって、見た目の解像感を2160ピクセル相当にしている。

どうもディスプレイの解像度が完全な4K(3840×2160)ではなく、3840×1440になっているようです。
ただ、単純に解像度を落としているわけではなく、見た目に影響が無いようサブピクセルを配置しているようなので、画質に大きな影響はないと思います。
*ぶっちゃけこのサイズの画面でしっかりとひとつひとつのピクセルを認識できる人間はいないと思います、私は認識できません。なので、全然見た目には違和感は感じませんでした。)

光漏れがある?

スマホ評価・不具合ニュースさんに以下の記事が掲載されていたので、私の端末でも確認してみます。

1枚目は画像のコントラストあげて光漏れを強調したものです。
2,3枚目は見た目に近い状態です。

私の感覚ではこのくらいは普通か光漏れは少ない方だと思うのですがいかがでしょか。

まとめ

4K HDRは大変綺麗です。
これを見たら他のスマホの画面がすごく汚く感じます。
そういう意味ではおすすめできませんね(笑)

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